売上アップに繋がるレポートの作り方

レポートの作り方
ネットショップを運営するなら、レポートを作成してPDCAを回し、業務改善に繋げることが必須業務です。新入社員や新任のネットショップ担当者が最初に任される業務の一つが、このレポート作成ではないでしょうか。今回は誰もが一度は苦労する「レポート作成」についてお話したいと思います。

レポート作成業務の注意点

ネットショップ運営業務の中で、地味な作業ながらもウェイトを占めるのがレポート作成と解析です。上司から「会議で使うからレポート作っといて」と指示される方も多いでしょう。

レポート作成で注意しなければいけないのが、「レポートを作ることが目的」にならないようにすることです。レポートは現状を把握し、今後の行動指針を決めるために必要な資料です。報告用の資料を作ることが目的になってしまうと、作ったことに満足して終わってしまいます。

レポート作成に時間をかけるのではなく、今後の方針を決めることに時間をかけるよう意識しましょう。

目的を細分化したレポートを作る

さて、レポートはネットショップ運営の状態を確認・改善するためのものだとご説明しました。次は、どの数字を取得すればPDCAができるレポートになるのかについて考えていきたいと思います。

レポート作成でつまずくのが「どの数値をまとめればいいのか」という点です。業務改善のためには取得する数値も必然的に多くなりますが、今回は「収益を伸ばすための数値」に絞って、重要な項目を5つ挙げたいと思います。

1.来訪者数

まずは自社の集客力を確かめます。総閲覧数やセッション数(1人の来訪者が何ページ見たか)ではなく、ユニークユーザー数を取得するようにしましょう。この数字が低い場合、集客に力を入れる必要があります。新規集客やリピート集客などのマーケティング施策に力を入れましょう。
→【関連記事】集客するには-新規顧客編-
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2.コンバージョン率

次に、訪れてくれた人のうち、どれだけの人が購入したのか(コンバージョン率=購入者/来訪者)で数値を取得するようにしましょう。もしコンバージョン率が低ければ、サイトの導線やデザインを見直したり、カゴ落ちのような機会損失が起こっていないか確認してください。

コンバージョン率を上げるには、お客様が買い物しやすい環境を整えることが必要です。時にはアンケートなどでお客様に直接意見を聞いてみることも改善への近道になります。
→【関連記事】カゴ落ちを防ぐのに効果的な施策とは?
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3.客単価

当然のことですが、客単価(=売上/購入者数)が上がれば売上も伸びます。客単価が低い場合、クロスセルやアップセルなどの施策が必要になります。客単価のアップには、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」と、お客様の行動データに合った商品を提案できるレコメンドエンジンなどのツールを導入することで解決できることもありますので、課題に合わせたツールを検討しましょう。
→【関連記事】売上上位サイトの85%はレコメンドエンジンを活用している!

4.売上高

ネットショップはコンバージョン数と客単価によって売上高が決まります。今月はどれだけコンバージョンがあって、客単価は平均でいくらだったのかをチェックして、目標の売上高までどれだけのギャップがあるか、洗い出してみてください。一つ一つの原因を追究していけば、自然と対策方法が見えてくるはずです。

5.費用

売上高が伸びたからといって、収益も伸びるとは限りません。例えば、これまで費用0円で10万円を売り上げていたネットショップが、広告施策をした結果、100万円を売り上げたとしても、その広告施策に90万円かかっていたのだとしたら、収益そのものは上がっていないという事になります。

費用にも『固定費』と『変動費』がありますので、運営にかかる経費をきちんと洗い出してから比較するようにしましょう。

以上の項目は、収益について考える上で非常に重要ですので、レポートを作成するときだけでなく常に頭に置いておきましょう。

レポート自動作成機能は要チェック

もし、何かツールを用いて集客施策や売り上げ施策を打ち出すのであれば、そのツールでレポートが取得できるかどうか必ずチェックしてください。解析ツールとして有名なGoogleAnalyticsを使っているのであれば、検討しているツールと連携できるかどうかも判断のポイントにすると良いでしょう。

レポートを取得できるツールはたくさんありますが、どんな項目について、どれだけ詳細なデータが見られるのかはツールによって異なります。また、分かりやすいレポートを自動で作成してくれるのか、CSVで数値だけを見られるタイプなのかによっても、レポート作成の手間が大きく違ってきます。

できれば、あらかじめレポートのイメージなど具体的に見せてもらうようにしてください。

レポート作成ツールそのものの導入もアリ

見やすいレポート作成にはセンスが必要です。必要な数値をとったとしても、それを一目でわかるレポートに仕上げるにはそれなりの経験と技術・センスが必要になってきます。もし毎月レポート取得・作成にどうしても時間がかかってしまうという事であれば、レポート作成ツールを利用したほうが結果的に安く済むこともありますので、まずは自分がどれくらい時間をかけてレポート対策をとっているかを見直してみましょう。



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