コンビーズレコ誕生のきっかけ
なぜコンビーズレコが生まれたか
平井:さて、コンビーズレコの誕生秘話ということですが、構想を練り始めたのは去年(2014年)の夏でした。 コンビーズメールプラス(※)をお使いのネットショップさんの話を聞くと、「メールの効果がこのところ上がりにくい」という声が多く上がってきているところでした。
※コンビーズメールプラス 2009年にコンビーズがリリースしたクラウド型メール配信サービス
そこで、一人ひとりにちょうどいいメッセージとは何ぞやと考えるようになったんですね。 趣味嗜好が多様化している現代では、一人ひとりに合わせたアプローチをすることがとても大事になってきている。
なので、ショップ上での購買行動などのデータをたくさん集めて、最適な情報のピックアップと、その情報の発信までもが自動でできるようなモノがあればいいなと。ネットショップさんにとっては、運用の手間が軽減されて効果が上がる。顧客にとっては、自分の好みに合ったいい商品に出会える。ネットショップに関わる方々みんな喜んでもらえるかなと。
そんなきっかけで誕生したのがコンビーズレコですね。
メールとウェブサイトで展開するレコメンドサービス顧客一人ひとりの行動分析に基づいたおすすめ商品情報をお知らせするレコメンドサービス。 協調フィルタリング機能によるおすすめ商品の選出から、メールとウェブサイト上で顧客にお知らせするまで、すべて自動で行うことにより、ネットショップのリピート集客を支援します。
人に寄り添うレコメンドを
平井:レコメンドサービスの肝とも言える、情報をピックアップするエンジン(レコメンドエンジン)ですが、これだけが賢くても顧客には響かないなと個人的に思っていまして。
玉川:平井さんが考える、「賢い」以外の、顧客に訴求する要素ってなんですか?
平井:私もよくするんですけど、衝動買いが典型的で買い物をするときって、価格が安い高い以外には「おいしそう」や「かわいい」「かっこいい」などのすごくシンプルな思いで「欲しい!」となることが多いと思うんです。 そういったシンプルな思いを大切にして、きちんと期待に応えられるようなサービスにしたいですね。
コンビーズとしての新たな挑戦
積み上げたノウハウと新たな技術の狭間で
平井:ではコンビーズレコに携わっていて苦労した話を。
玉川:苦労なうです(笑)
野田:開発では、今回はかなり試行錯誤しています。でも全然わからない状態だからこそ、まずやってみるという姿勢で。苦労はありますが、同時に楽しみな領域でもあります。
平井:いままでのノウハウにない技術はあるんですか?
野田:自分たちが持っている技術もあるし、そうでない未知の技術も両方あります。 世の中の動きが早いから、次に何がトレンドとして来るかはわかりませんが対応していくのも楽しい。日々勉強です。
ちなみにサーバー関係は玉川さんがバシっとやってくれました。
玉川:コンビーズレコのサーバーの構築には新しい技術を取り入れています。サーバーの構築はとかく時間と手間がかかるものなのですが、今回はかなり早く済ませられました。もちろんこれまでのサーバーと操作性が違うし、ノウハウがないのでとても大変でした。
サーバーもですがプログラムにも共通して作りながら意識していることは、「ずっと先まで使えるように」ということです。そこはいままで考えたことがなかった分野ですね。
平井:新しい技術はやっぱりハードルが高い。でも、だんだん使えるようになってくると楽しくなりますね。積極的なチャレンジを会社としてできるのはコンビーズのいいところだなぁと代表の私が言うのもなんですが思います(笑)
新入部員・コンビーズレコ
奥本:営業では、新規サービスをお客様に知っていただくことがこんなに大変だったんだなと日々痛感しています。
価値を提供するにしてもこれまでのようなネームバリューがない分、開拓というか基礎からになる。まるで入部したての部活みたいな(笑)
やり方はいまも模索しています。どんどん改善をしていきたい。
平井:レコメンドサービスの良さを伝えることにはやはり難しさはありますね。 「そうだ、メールしよう」はあっても、「そうだ、レコメンドしよう」にはなかなかなりませんからね。 ネットショップさんが苦心していた部分を少しはお手伝いできるかもという、お伝えのしかたが大切ですね。
奥本:でも、新サービスの立ち上げはしんどいというよりも会社としても個人としても成長につながる機会のような気がします。コンビーズレコに携わってから部署の内外を問わずに協力し合えるようになったかな~と。 チーム同士の絆と言うと言い過ぎですけど、切磋琢磨できるような環境があるというか。だからチャレンジし続けていられるのかな。ちょっと青臭くなりましたね(笑)
未来のコンビーズレコ
オススメは商品だけとは限らない
奥本:アパレルショップだと、トレンドやお客さんの好みも加味してお客さん一人ひとりにコーディネート提案をしますよね。いまのネットショップだとそこまでの提案はそうそうできない。だから、コンビーズレコではそういった細かい接客をネットショップの世界でも表現できるようにしていきたい。
仕事が終わったらお店がもう閉まっている、お店が遠いなど、さまざまな理由でお店に直接、足を運べない方がいらっしゃいます。そういった方たちにも、実際の店舗と変わらない接客ができると理想的ですね。
平井:スマホの画面では全身コーデの想像はなかなかしにくいですもんね。
玉川:ネットショップさん以外にも展開できたら、レコメンドがもっと面白くなる気がします。例えば、セミナー情報のオススメなど。
奥本:物件情報などもいいですね。商品に限らない幅広いレコメンドを表現できるようになるのであれば素敵。
野田:自分はプログラマーということもあってデータベースが好きなので、いろんなデータをコンビーズレコで管理・活用できたらなと。違う業種だったり、同じ業種でも異なる運用で耐えられるかなど、さまざまなショップの特色が集合したデータを活用して、ショップさんへの提案の幅を増やしていきたいですね。
こんな思いで作っています
野田:自分の理想を言うと、コンビーズレコの存在を意識しなくても「お、なんか売上が上がってる!」となってくれたら一番いい。
そこに到達するまでには、ショップさんでの運用やお客さんがどうあれば買いたくなるかを細かく研究する必要がある。
時間をかけなければいけない領域ですが、ショップさんの声を聞いて、どんどんやっていきたい。
玉川:いいものがあるけど知られなかったら売れないという状況を打開したい。
私は福島出身なのですが、地元ではいいものがたくさんあるけど人が来てくれないだとか、発信する力がなかったりで人に知られていない現状があります。
インターネットは、大きなメディアを持っていない地方の人でも情報を発信していけるのがいいところだと思うので、 売れ筋じゃないけどその人に合った商品や、あまり知られてないようないい商品に光を当てて照らしていきたい。そうすると地方の特産品を知ってもらえるかな。 大きな野望は地方活性化です。地方もレコメンドも、未来が広がります!
平井:一人ひとりが一つひとつの価値を見つけるということですね。コンビーズのチームメンバーだと実現できると確信しています。 というわけで、コンビーズレコはきっと、ネットショップさんのお役に立ちます。
ぜひご期待ください。