ネットショップにもマーケティングオートメーションを

自動化ツール
ネットショップ運営の業務は多岐にわたります。覚えることもやることも多いのに、インターネット業界にはどんどん新しい施策が登場し、乗り遅れないよう常に新しい情報を取り入れ、対策を打たなければなりません。出遅れると、あっという間に業界の中で孤立してしまいます。

多忙な毎日を送るEC事業者のために、最近開発が進んでいるのが「マーケティングオートメーション」です。本記事では、「最近聞くようになったけど、結局マーケティングオートメーションってなんなの?」という方へ向けて、マーケティングオートメーションの定義からネットショップへの応用の仕方についてまでご紹介したいと思います。

マーケティングオートメーションとは?

マーケティングオートメーション(Marketing Automation略してMAとも呼ばれます)とは、平たく言うとマーケティング活動に関する業務を一括して行うソフトウェアです。マーケティング業務の一部が簡易化されたり、自動化されたりするので、業務負担が軽減されます。主な機能としては、メールマーケティングや見込み客の管理、得られたデータの分析などがあります(もちろん提供されているソフトウェアによって内容は異なります)。

マーケティングオートメーションは、主にBtoBを展開する大企業向きに開発されてきました。海外ではすでに主流となりつつあり、日本の大企業も積極的に導入し始めています。

マーケティングオートメーションはEC実務に役立てられる時代

ここまで説明すると、「じゃあ、マーケティングオートメーションはBtoCのネットショップには不向きじゃないか」とか、「小規模なネットショップには導入できないソフトウェアじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、そんなことはありません。

もしあなたがネットショップの運営者であるなら、日々の業務を思い出してみてください。前日の受注処理から問い合わせやクレームの対応、納品書の発行からピッキング、梱包、出荷…これだけで一日が終わってしまうほどの業務量があると思います。

その上、ネットショップの更新作業やお客様へのメルマガ配信、SNS更新、新規顧客獲得のためのプロモーション、それらのデータ解析を滞りなく行う時間的・人的余裕があるでしょうか?ネットショップにおけるマーケティングの重要性は認識していながらも、なかなか対策ができないのが実情かと思います。

そんなネットショップ運営者にこそ必要なのが、マーケティングオートメーションです。マーケティングオートメーションは、ネットショップでも十分な機能を発揮できるよう、様々な進化を遂げています。ネットショップの規模や、抱えている課題に合わせて導入できるように、一部機能に特化したマーケティングオートメーションがたくさんリリースされているのです。

これからは、規模に関わらず、ネットショップにもマーケティングオートメーションを導入することがメジャーになっていくでしょう。他社に差をつけられる前に、戦略的な課題の解決方法を探して、どんどん実践してみてください。

ネットショップに導入する真のメリット

マーケティングオートメーションを導入すると、一部の業務を簡易化・自動化できるとお伝えしました。それはつまり、全体の作業量が減り、担当者の負担が減るということです。

負担が減るとどんな良いことがあるのか、実際に考えてみると以下のようになります。

1.作業時間が減る
2.人的エラーが減る
3.精神的に余裕ができる
4.丁寧な接客ができる
5.収益が上がる etc…

つまり、マーケティングオートメーションには、ネットショップ運営に関わる全体の作業効率やモチベーションを高めてくれる効果もあるといえます。ネットショップがマーケティングオートメーションを導入すれば、顧客対応や企画立案に集中できるようになり、ネットショップのホスピタリティを向上させることができます。するとお客様の満足度が上がるので、クレームを減らしたり、リピーターを増やしたりすることになり、結果的に収益の向上にも繋がるのです。

マーケティング分野の改善だけでなく、ネットショップ運営全体を改善できることがマーケティングオートメーションの真のメリットと言えるのです。

マーケティングオートメーションで失敗しない方法

ネットショップにもマーケティングオートメーションを活かせるということがこれでお分かりいただけたかと思います。しかし、「大は小を兼ねる」と思って、あれもこれも揃った多機能なソフトウェアをいきなり導入するのは控えてください。導入したマーケティングオートメーションが自社の規模に合っておらず、かえって機能を持て余してしまって、結局使いきれないまま放置…というパターンが少なからずあるのです。

マーケティングオートメーション選びで失敗しないために、まずは小規模なものから取り入れることを検討してください。自社が一番困っている施策を解決できそうな機能を一つずつ使ってみて、使い方に慣れてソフトウェアの効果も実感できるようになってから、徐々に機能を追加したりサービスを乗り換えたりすると失敗が少なくて済みます。

コスト削減や業務効率化を目指すあまり、余計な費用が発生してしまった、なんてことがないように、慎重に選ぶようにしてください。



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